最近ポケモンGOをプレイしている周りの人たちに目を向けるとベテランのプレイヤーばかりになってきましたが、よく見渡してみると誰もiPhoneの標準機能であるスイッチコントロールを使っていないように思います。
もちろん、自分のコミュニティーに限った話で、実際に使っている潜在人口は多いのかもしれませんが、SNS等で情報を集めようとしてもほとんど最新情報が見つからないのでやはり使っている人は少ないと思われます。
スイッチコントロール、使いこなせば便利なシーンもあるかと思いますが、なぜここまで見向きもされていないのか、調べた内容に加えこれまでプレイしてきた学んだ知見も併せて紹介していきたいと思います。
スイッチコントロールはBANされる?

https://niantic.helpshift.com/a/pokemon-go/?s=account-sign-in&f=submitting-a-ban-appeal&l=ja&p=web
まず「ポケモンGO スイッチコントロール」で検索すると、やはり目立つ記事は『BAN』に関するものでしょう。確かにポケモンGOの利用規約にはツールを使ったプレイは違反になるという類の記述がありますが、スイッチコントロールを使うのもBAN対象になるのでは、というのが皆さんの意見ではないでしょうか。
この点に関して、iPhoneのいち機能である「スイッチコントロール」がBAN対象になるとは考えづらいと筆者は考えます。
そもそもスイッチコントロールが何故にiPhoneに標準機能として備わっているか、それはスマホ操作が苦手な(指先が不自由でおぼつかない)人向けに操作をアシストするための機能です。
これはiPhoneの標準的な操作のみを対象にしているだけでなく、iPhoneでプレイできるアプリの操作も同様に対象となっています。
確かに特定のタッチ操作を繰り返してしまうため、BANになるかも?と思うかもしれませんが、スイッチコントロールではポケモンGOでできる操作すべてをマクロ的に行うことはできないため、これだけでBAN対象にならないのではと考えます。
また、スイッチコントロールの詳細の話になりますが、最初のタップ位置は固定ではなく自分がタップした位置から開始するので、毎回同じ操作:タップ位置ではないので、BAN判定も難しいのではないかと思います。
それでも不安に感じる方は少なくないと思うので、続いて利用規約を読んでみます。
利用規約を確認すると

https://nianticlabs.com/terms/ja/
ここで、みなさんが気になるポケモンGOの利用規約を確認してみます。実際に利用規約に書かれているツール等の利用に関する箇所を以下に引用します。
3 本サービスの利用
3.1 不正行為当社は不正行為を禁止し、常に不正行為対策の改善に努めています。不正行為には、本サービスの通常の動作又は規則の改変若しくは妨害を企図する又は実際に改変若しくは妨害するあらゆる行為が含まれます。不正行為には、お客様自身で、又は、他者の代理として行う以下の一切の行為が含まれますが、これらに限定されません。
不正な方法による本サービスへのアクセス(改変された又は非公式の第三者のソフトウェアの使用を含みます。)。
- 同一の本サービスを複数のアカウントによってプレイすること。
- アカウントの共有。
- デバイスの位置を改変又は改ざんする技術(GPSスプーフィング等)の使用。
- アカウントの販売又は交換。
本アプリは、Nianticが不正行為を検出し、又は不正行為を行っていると合理的に疑われるデバイスでは動作しない場合があり、Nianticは、不正行為を企図するプレーヤーにはサポートを提供しません。
6 行動規範、一般禁止事項、及びNianticの執行権
お客様は、本サービス利用中のお客様自身の行為及びユーザーコンテンツ並びにこれらにより引き起こされるあらゆる結果について責任を負うことに同意します。さらに、お客様は、適用法令がお客様にそのような行為を行う権利を与えていない限り、以下のいずれの行為も行わないことに同意します。
~~~~~
- Niantic又はその他の一般的に利用可能な第三者のウェブブラウザによって提供されたもの以外の技術又は手段(オートメーションソフトウェア、bot、スパイダー、クローラ、データマイニングツール又はあらゆる種類のハック、ツール、エージェント、エンジン若しくはデバイスの利用によるものを含みますが、これらに限りません。)を通じて、本サービス若しくはコンテンツへのアクセス若しくはその検索、又は本サービスからのコンテンツのダウンロードを企図すること。
~~~~~
該当しそうな部分で言えば、第三社のソフトウェアの使用などがあたりますが、ここはiOS上で動くポケモンGOなのでiPhoneの標準機能であるスイッチコントロールはそこに該当しないでしょう。むしろオートメーションソフトウェアやbotの部分で該当する可能性が幾分か高い気がします。ですが、やはりiOS上で動くポケモンGOがiOSの標準機能の利用を問題視しているとなれば、そこを具体的に指摘する文言があるのではないか、と思いますがそういった部分はもちろんありません。
ただし、スイッチコントロールがBAN対象になる行為にあたるかどうかに関しては、利用規約を読んだだけで正確に把握することはできません。
ちなみに参考までに、iPhoneのスイッチコントロール機能は他のiPhoneアプリでもグレーゾーンの存在として知られています。マクロ機能として使いリセマラなどのマラソンを使うときにどうなのか、ポケモンGO以外のアプリケーションでもいろいろ議論されています。
実際に問題化されている例がほとんどなくグレーゾーンとして放置されており、iPhone(アップルサイド)の修正等もないのでやはり黙認が常となっているのではないかと思います。
普段使いには向かない理由
ここで一度スイッチコントロール機能のポケモンGO利用について戻ってみましょう。周りを見渡してもiPhoneユーザでスイッチコントロールを使っている人が少ない現状、どうしてそういった状況になっているのか理由を考察してみました。
①まず大きく考えられるのは、そもそもiPhoneユーザがスイッチコントロール機能を把握していないことが考えられます。私もiPhoneのすべての機能を把握しているわけではありませんが、スイッチコントロール機能を使えばメリットがあることを知っているユーザが単に少ないことが考えられます。
②次点で考えられるのは、BANへの警戒です。この記事ではスイッチコントロール機能を使うことの危険性はほとんど無いと考えていますが、「ポケモンGO スイッチコントロール」で検索するとBAN関連の記事が上位検索結果で出てきます。それだけクリックされていることの裏返しで、当然BANされると困るので警戒が強まるのも納得です。
③そして次に考えられるのが、そこまで普段使いには向かないというメリットの弱さです。実はiPhoneユーザのベテランポケモンGOプレイヤーはほとんどポケモンの捕獲をショートカット及びポケモンGOプラスを使って捕獲を行っています。ここでスイッチコントロールとサークル固定法を使えば、ボールをほとんど同じ軌跡でスローできるためエクセレント率が格段に向上することが期待できますが、捕獲のショートカットなどができず、普段使いには向いていないのが現状です。
実際、筆者もエクセレントを投げられるメリットを感じるものの、捕獲シーンのスキップができない点で、普段の捕獲は当然、捕獲ショートカットを利用し、慣れればエクセレントも高頻度で狙えるので意外とスイッチコントロールを使う場面は少なくなりつつあります。
ポケモンGOユーザは使っている?
さて、ここまで長々と話してきましたが、ここまで読んでいただけた方はわかっていただけたかもしれませんが、現状ポケモンGOユーザはスイッチコントロールをほとんど使っていないという状況になっています。
筆者は仕事等の関係もあり、これまでに関西・関東・中国地方などでポケモンGOを一定期間以上プレイしていましたが、スイッチコントロール機能が搭載されてからというもの、周りのユーザに目立った変化は見られませんでした。
もちろんすべてのコミュニティに通じているわけではないですが、SNS等でも議論も起こっていないためおそらく浸透してないということで間違いないでしょう。理由としては前項でも述べましたが、まず普段使いには機能面での活用シーンが少なく、捕獲スキップやオートキャッチ系が優先されてしまうからです。ただし、活用できるシーンは全くないとも言えません。
例えば、レイドボスの捕獲では、捕獲率を高めるためにエクセレントスローを高頻度で投げる需要はありますし、コミュニティ・デイでは特定ポケモンが頻出し、経験値倍などのイベント時にはエクセレントスローの需要が多くあるからです。トレーナーバトルでは面倒な連打操作をスイッチコントロールで楽する手段としても有効です。ですがこういう場面でも、実際のところはほとんどスイッチコントロール機能の話を聞かないため、案外プレイヤーのニーズに合致しないものという風にとらえられてしまっているのかもしれません。
使い方は簡単?
これまで、スイッチコントロール機能のネガティブな面に触れてきましたが、ポジティブにとらえていただいた方もいらっしゃるかもしれないので、使い方について簡単に紹介していきます。
まず設定すべきは「AssistiveTouch」を有効化する必要があります。手順としては「設定」アプリから「アクセシビリティ」>「タッチ」の順に進みます。そして一覧の一番上にある「Assistive Touch」を「オン」にしてください。
オンにすると疑似ホームボタンのようなボタンが画面淵に出てくると思います。これが「Assistive Touch」です。Assistive Touchをタップするとメニューがでてきますが、ここで「カスタム」を選択します。(「カスタム」が出ていない場合は、「設定」アプリの先ほどのAssistive Touchの項目の中の「最上位メニューをカスタマイズ」を押すことで、機能をカスタマイズできるので「カスタム」を追加しておきましょう。
カスタム内にある「+」からお好みのジェスチャー(捕獲時のスワイプ動作など)を登録させます。
登録あと実際に登録しているジェスチャーを使う場合は、同じようにAssistive Touchから「カスタム」を選択し、最初のタップ位置をタップするとその位置から登録したジェスチャーがオートで動作します。一見面倒ですが、操作手順に慣れると、そこまで面倒な作業でもありません。
参考:iPhone、iPad、iPod touch で AssistiveTouch を使う|Apple サポート
今後はどうなる?
最後に、ポケモンGOにおけるスイッチコントロール使用の今後について考えてみます。スイッチコントロールがここから劇的に使用頻度の高いツールになりうるかに関してですが、ほぼほぼ無いと言い切って問題ないでしょう。
レイドボスの捕獲、PvP戦での操作、コミュニティ・デイのような特定ポケモン出現・捕獲シーンなど、活用シーンが無いわけではないですが、現状の手動操作から劇的に快適になるわけでもないので、取って代わるものとは言い難いでしょう。
現在はBANなどで注目されがちですが、それ以前にポケモンGOユーザには不要なツール(機能)だったという風に結論づけても問題ないでしょう。そもそもアクセシビリティのための機能をポケモンGOで楽するために使うのも間違った使い方感は正直否めません。
まとめ
スイッチコントロールとポケモンGOについて長々と話してきましたが、スイッチコントロールは言ってしまうとBAN云々の前に、ポケモンGOでの普段使いにはそこまで不要な機能であったと結論づけることができます。
この意見はあくまでポケモンGOのいちプレイヤーの意見であり、賛否両論あると思います。ですがこういったツールが何か有効に使えないか、アプリケーション操作との親和性の模索など、検証や試行錯誤することは新たなポケモンGOをプレイする上での利便性の発見の種となるので、これからもずっと続けていきたいですね。